銀行は融資審査で何を見るのか?~答えは3つのキーワード!

「銀行は融資審査で何を見るのか?」

「銀行の融資審査基準は?」

「審査にマニュアルはあるの?」

事業資金融資の審査におけるプロセスや手法を、銀行は絶対に教えません。

ですから今回お話しすることは、銀行融資審査の裏ワザ、マル秘テクニックといった類のものではありません。

しかし「銀行の目線がどこを向いているのか?」という意味での「銀行は融資審査で何を見るのか?」はわかります。

それは『銀行は融資審査でヒト・モノ・カネの3つを見る』と言うことです。

今回は「銀行」「融資」の基本的な性質からスタートします。そうすれば、融資審査で銀行が何に着目しているのか?自然にそれが見えて来ると思うからです。

銀行が融資審査で見るポイント3選

融資審査に関することは銀行内部の極秘事項で、外部に漏れれば悪用される恐れもあります。

もしも『銀行融資の審査を100%通す裏ワザをこっそり教えます!』という記事があったとして、あなたは信用できますか?

上記した通り、銀行が手の内を明かすことはあり得ませんので、そもそも情報の根拠や信憑性に欠けると言えるでしょう。

また『銀行員が融資審査の内部事情をバラします!』といっても、それ自体信用に足るものではありませんし、事実であれば他の問題に発展しかねません。

いずれにしても、残念ながら銀行内部事情は窺い知ることはできません。

ではなぜ、銀行は融資審査でヒト・モノ・カネの3つを見ると自信を持って言えるのか?

そのためには、まず銀行のことを知ってください。

まず銀行を知る~金融仲介機能とは?

「融資審査で何を見るのか?」このことを理解するには、まず銀行のことを知らなければいけません。
しかしながら、何も「銀行とは何ぞや」などと講釈をするつもりはありません。

ただ一つだけ、今回のテーマを語る上で是非知っておいていただきたいことがあるのです。

それが金融仲介機能です。

金融仲介機能を知れば、銀行のこともわかる。そのくらい基本中の基本用語です。

金融仲介機能ってなに?

「預金で集めたお金を→審査をしたうえで融資して→回収(利息を付けて返済させること)する」

これが金融仲介機能です。当たり前といえば当たり前ですが、これこそ銀行が金融機関である根拠なのです。

言い換えれば「金融仲介機能を持っているからこそ銀行」。

銀行が金融仲介機能を維持できるか?という観点で考えるなら、融資したお金は必ず回収しなければなりません。

融資したお金をキッチリ返すことができるのか?→これが銀行融資審査の基準になります。では具体的に何を見るのか、それがヒト・モノ・カネです。

銀行は融資審査で何を見るのか?~その1.ヒト

「ヒト」言うまでも無く人間のことです。

この場合人間も以下のとおり2種類の見方があります。

ヒト~①経営者

この場合のヒトは経営者=社長のことです。

会社(企業・事業)は人なりとよく言われますが、銀行が相手にする企業で最も多い中小企業では、会社の命運は一にも二にも社長の人間次第です。

ここで銀行が見るポイントとしては

<銀行は経営者のどこを見ているか?>
  1. 信頼できるか?
  2. 経験はあるか?
  3. 能力はあるか?

主に上記したように、銀行は素人やウソツキを嫌います。

ヒト~②従業員

重視するのは従業員数とその推移です。

従業員数は、まず業界平均と比べ多いか少ないか判断する。

そして規模の割に従業員が多ければ、無駄が多いと見られます。

逆に少なければ事業に支障がでるかも?そもそも人が足りていないのでは?と懸念材料になってしまいます。

次に従業員数の推移を見て、定着性があるかを調べます。

従業員の入れ替わりが激しい→給与や人事面、あるいは労務面で問題があるのでは?と銀行は考えます。

従業員が根付かない企業は破綻する懸念が高いことを、銀行は経験則で知っているからです。

銀行は融資審査で何を見るのか?~その2.モノ

こちらも二分されます。

会社が生み出すモノと、会社自体を一つのモノと捉える考え方です。

モノ~①会社が生み出すモノ

モノとは会社が生み出しているモノのことです

<会社が生み出すモノ>
  1. 製品(製造業)
  2. 商品・サービス(販売業・サービス業)
  3. 人材(人材派遣業)

重視するのは「安全性・公共性」です

→こちらについては後述「まとめとして」でも詳しく説明します。

モノ~②「会社」というモノ

会社自体を一つのモノと捉えます。

重視するのは決算内容全般です。

会社というモノを見ることとは、一般的な融資審査→会社の決算内容から融資可否を判断することを指します。

銀行は融資審査で何を見るのか?~その3.カネ

お金の流れに着目して、未来=融資するお金がどうなるのか? 過去から現在=会社の中でお金がどう循環してきたか?

という観点で二分されます。

カネ~①融資するお金の使い途(つかいみち)

これはよく言う「資金使途」のことです。これから融資するお金が何に使われるのか?これは「成長性・公共性」の観点で厳しくチェックされます。

(成長性・公共性も「まとめ」で詳細説明します)

カネ~②会社を循環するお金の流れ

会社で言うカネとは一般的に運転資金のことを指します。

融資した資金はもちろん、それ以外でも会社の決算書を見て、お金の流れが不自然な場合に、銀行は経営者に質問することがあります。

銀行が融資した資金が、正しい使い途に充当されているか?は決算書を見れば一目瞭然です。

例えば運転資金で1億円融資したのに、同じタイミングで有価証券を購入している(いわゆる財テク)→これは運転資金本来の目的以外への流用が疑われます。

会社を人体に例えるなら、血液にあたるのが運転資金というお金です。不自然なところ、怪しいところがあれば銀行は注目します。

融資金の当初目的以外への流用が発覚した場合など、最悪の場合は全額返済を求められたり、融資取引の解消を迫られたりすることもあります。

まとめ~ヒト・モノ・カネ以外にもある「3つのキーワード」

銀行が金融仲介機能を維持できるか?という観点で『銀行は融資審査でヒト・モノ・カネの3つを見る』

これまでお話ししてきたこと以外にも「3つのキーワード」があります。これも銀行の融資審査で重視されることです。

それは「銀行融資には安全性・成長性・公共性が必要」というものです。

安全性

融資した資金が回収できるか?そのためには倒産しないことが不可欠です。

またモノの項で説明したとおり、商品や人材など会社が作り出すモノが安全であることも当然必要となります。

成長性

安全性と共通する部分ではありますが、融資した企業が成長することは言うまでも無く、企業への融資で収益を得て銀行が成長できるか?

よく言うWin-Winの関係が構築できるか?という観点も含まれます。

公共性

こちらは何もNPO法人やボランティアと言った意味合いではありません。端的に言えば「反社会的勢力と関係が無い」ということです。

モノの項で触れた「会社が生み出すモノ」が反社会的勢力に関係する場合、銀行は絶対に融資取引しません。

カネの「資金使途」も同じ理由です。またヒトで触れた経営者が反社会的勢力とは無関係であることは言うまでもありません。

「ヒト・モノ・カネ」そして「安全性・成長性・公共性」この2種類の「3つのキーワード」は銀行と取引していく上で重要です。

是非今後の参考にしてください。

最新情報をチェックしよう!